アユ釣り師
2008年 10月 05日

好天の日曜。いつもなら早朝に散歩に出かけるのだが今日は時間もたっぷりあることだし久しぶりに自転車のカゴにカメラを乗せて狩野川沿いを走ってみた。
狩野川と言えば関東では名の知れた「アユ釣りの川」である。
春先からぜひこの釣りの写真を撮ってみたいと思っていたのだがなかなか機会がないうちに秋も深まってきてしまった。
この時期になると釣り場もだんだんと上流から中流域に下がってくるので僕としては撮影できる場所が自宅に近づいてきて好都合だ。


アユ釣りの方法で1番ポピュラーなのが「友釣り」。アユが自分の縄張りに入ってきた他のアユを追い払おうとする本能を利用して針を付けたおとりアユを送り込み釣り上げるというかなりマニアックな釣法だ。
10m前後の長い竿と極細の釣り糸の先についた繊細な仕掛けを使い囮アユを上手に弱らせないように操らなければ釣果は望めない。


以前は本当にたくさんの釣り人が訪れた狩野川であるが近年その数は著しく減少しているようだ。年配の人たちが引退していく中で若いアユ釣り師が参入してこない、釣り人の新陳代謝が行われていないのが現状のように感じる。
その原因の一つには他の釣りに比べ道具が著しく高価であることがあげられるだろう。
僕が子供のころにはほとんどの人たちが長い竹の和竿を使っていた。長くて恐ろしく重い竿であったのだが今はカーボン製の長くて細くてもの凄く軽い竿になっている。実際手にしてみると信じられないくらい軽くて感度がよく竿の弾力にパワーがあって急流の中で暴れる野鮎の引きを見事にいなしながら釣り上げることができるようになった。
ところがそのような竿は釣り具メーカーの技術の粋、結晶であるのでその価格は他の釣り竿では考えられないほど高価なものになってしまっている。また、その他の道具も他の釣りには流用できない特殊なのもであるので入門者が一式を揃えるだけでも大変な金額になってしまうようだ。


しかし、アユは本当においしい魚だ。香魚といわれるだけあって生きているアユに触ってみると手に残るのは川魚の生臭い匂いではなく本当にスイカのにおいがする。食べてみると上品な淡白な真っ白な身で僕などは塩焼きは頭からしっぽまで骨まで残さずにきれいに食べてしまうほど好きだ。
内臓を使った塩辛「うるか」や若鮎の時期に食べられる刺身「せごし」など本当にタマラナイ美味しさでついつい日本酒が進んでしまう。
しかし、今はダイエットの身の上、目標体重に到達するまでじっと我慢で指をくわえているしかないのだ。
満願のあかつきには冷凍ものでいいからこいつを肴に一杯やってやろうと思っている今日この頃です。


by toushirouEX
| 2008-10-05 22:22
| お散歩もの